便秘について

健康維持には、食事のバランスも大切ですが、身体に不要な物を早く排出することも大切です。
食事を食べられなくなるとすごく心配されますが、「便秘」に関しては4日でなくても「平気」と言われるも大変多いものです。

体内の老廃物の7割以上は便から排出されます。
便が腸内に長時間溜まっていると有害物質が腸から吸収され、血液が汚れ全身の新陳代謝が悪化しさまざまな不調が起こってきます。

また、大腸がんの7割は便が滞留する直腸とその手前のS字結腸にできます。
大腸がん予防の観点からも便秘対策は重要です。

便秘の害

アレルギー、感染症にかかりやすい、生活習慣病、ニキビ、肌荒れ、ダイエット効果が少ない、下腹ポッコリ体型、肩凝り、腹痛など。

便秘の種類

便秘にはいろいろあり、その要因も様々です。成人だけで無く、幼児期の子供や老人の便秘もあります。
その種類と特性を知り、自分の便秘がどのタイプなのかを知ることが便秘解消の第1歩になります。

弛緩性便秘
  • 最も日本人に多い便秘です。日本人には内臓下垂の人(胃下垂や腸下垂など)が多く、腸の運動(便を押し出す力)や筋力(りきむ力)の低下が生じるためです。このタイプの便秘は自覚症状が比較的少なく、便が何日もでなくても平気で、せいぜい肩こり・のぼせ・腹部膨満感がある位です。
直腸性便秘
  • 女性に最も多いタイプの便秘です。便意を我慢したり浣腸の濫用で排便の反射が弱くなり、便意がなくなってしまいます。弛緩性便秘同様に便は固くて太く腹痛等の自覚症状もあまりみられません。
けいれん性便秘
  • 大腸の運動は自律神経によってコントロールされるので脳の影響を強くうけます。その為に感情や情緒の変化、精神性ストレスにより便秘したり下痢になったりします。このタイプの症状としては、食後排便前に胃・結腸反射が高まり、腹部の左側が痛くなり、排便によって軽くなります。便はウサギのフンのような、コロコロの固い便が多く、時に軟便や粘液便となり、便秘と下痢を交互に繰返すこともあります。
器質性便秘
  • 腸に腫瘍があったり、炎症や病気の後に腸管や内腔が狭くなり、便秘が起こります。そして比較的除々に症状があらわれます。腸の周囲の臓器に癌や癒着等があって腸が圧迫される時にも起こりますが、癌や腫瘍の場合は徐々に腸管が狭くなるまでに便秘になり、また血便がでたり下痢になることも多いので注意すれば気づきます。また、大腸の形の異状によって起こることもあります。
幼児期と学童期の便秘
  • 幼児以上ですと必ずしも毎日便通があるとは限りません。2~3日おきでも柔らかい正常便が出ます。トイレ時間が長く、力まないと出ないようでしたら便秘といえます。この時期の便秘の原因としては、遊びに夢中になっていたり、トイレに行くタイミングがずれて便意を我慢する癖がつき、習慣性の便秘になります。食事の量の少ない子も便秘になりやすいようです。特に、2~3歳の反抗期に多く見られる傾向として、排泄のしつけが早すぎたり厳しすぎたりした為の失敗や、痛かったとか排便時の悪印象から排泄拒否となり便秘につながることもあります。
老人と便秘
  • 老人の場合どうしても運動不足から腸のぜん動運不活発になり、便秘を引き起こす原因となります。便意があってもトイレに行くのが億劫になり、我慢してしまう習慣がつき、直腸壁にある刺激に対する反射機能が鈍くなり、段々と便意を感じなくなるのも一因です。食生活の面からでは、歯が悪いために消化の良い食べ物ばかり食べる傾向にあるので、大腸粘膜への刺激が弱まり、便秘を引き起こします。老人に多いのは弛緩性便秘と直腸性便秘があります。
妊婦の便秘
  • お通じが毎日規則正しくある人も妊娠すると便秘になりやすくなります。原因は妊娠中に胎盤から大量に分泌される黄体ホルモンの影響といわれています。このホルモンは出産時まで子宮の収縮を抑え、筋肉を弛緩させる作用がある為、尿管や腸壁も弛緩作用の影響を受け、便秘になりやすいのです。妊娠後期になると子宮が腸を圧迫するためにぜん動運動が弱まったり、排便時に力をいれにくくなるのも一因です。

便秘薬を飲んだほうがいい??飲まないほうがいい?

これは意見が分かれるところですが、基本的には飲んででも出したほうが良いと思います。
確かに便秘薬を服用しますと、その便秘薬の押し出す力が、どうしても身体が欲するということがあります。

ですが・・・・もともと「便」は身体の中で要らなくなった最後の物で大変有害な毒素を持っています。
この毒素が身体の中を縦横微塵に走り回ると、吹き出物やニキビが出やすくなります。

でも何はともあれ、身体の中をきれいにするためには、「便」をきちっと出すと言うことが前提になっていき、それが腸管の働きを上げアレルギーの発生を防ぎ免疫強化にもつながります。